中古管楽器は癖があるから吹きにくい?! - TC楽器 - TCGAKKI

日頃、お客さまから寄せられるご質問、
『中古品は前の人の癖がついているから吹きにくいって本当ですか?』
について、お答えします。

 

はい、ハッキリ申し上げて、

当店に並んでいる楽器はもとより、皆様のお手元の楽器もすべて中古品です。中古品は癖が付いてしまって吹きにくいのが事実だとすると、お手元の楽器も、すでに癖がついたダメ楽器に変貌してしまっているということに、、、

「おいおい、失礼だな。ヘンな癖なんて付いてないぞっ(`□´)!!」

ですよね、スイマセンでした。
ちょっと拝見させて戴いてよろしいでしょうか、、いやぁ素晴らしい楽器をお持ちで、、ん?

あ、、、ああ、、あいやぁ、、、、、、、あの、、この楽器を吹いていて、なんともないですか?

「ナっ、ナニか(^_^;)タラー?」

いや、この状態だと、かなり吹きにくいんじゃないですかね、まずタンポ浮いてますし、、、

……ド━━━(゜ロ゜;)━━ン!!

中古品は癖がある=吹きにくい?と感じた経験があったとするならば、原因の大半が整備と調整の不具合。パッドの僅かなズレ、管内の汚れ、フェルトやコルク等の消耗など、破損や故障まで至らない通常使用による劣化は、レスポンスや響きに悪影響を与えます。

ただ、使い続けている本人には自覚症状がない場合も意外と多いんです。そんな状態の楽器を他人が吹くと、『アレ?なんだか吹きにくい=癖があるのかな』と感じてしまうわけです。

さらに興味深いのは、お客様から『中古品は前の人の癖~』の情報源を尋ねると、中古品で満足されては困る立場の方々であることが、非常に多いんです。(-_-メ;) 

つまり『前の人の癖~』云々は、確かな検証に基づいた言説ではなく、所謂ネガティブキャンペーンが発端なんですね。考えてみれば、一般の方々が新品と中古品を吹き比べる機会など、殆どないわけですから、、。息を通すことで、響きにプラス作用する楽器特有の変化については触れずに、マイナス面だけをクローズアップ。残念なことです。

反撃するワケではありませんが、新品=安心、中古=不安という分け方は、お買い得な中古品を買う機会を逃しているだけではなく、思わぬ落とし穴に陥る要素も潜んでいます。
(゜ロ゜;)エェッ!?

当店ホームページ特集コラム『中古楽器が店頭に並ぶまで:管楽器編』では、最大手ブランドの一流品サックスを題材に、店頭に並べるまでの再調整の過程を紹介しています。

御覧戴いた方はお判りの通り、使用によるダメージでは起こりえない管やパーツの歪み、成形の不完全な部分がありました。個体として酷いモノを選んだワケではなく、このブランドの平均点か、むしろ少し上くらい。同じようなことは、その他の一流メーカー品にも言えるのです。
(激安中国製品は論外ですが、、、)

新品であっても100%の状態で組み上げられてる楽器ばかりではないのです。工場から届いた状態のまま、すべて店頭に並べてしまうとクレームが絶えないでしょう。代理店や小売店の技術者が場合によっては相当の再調整を施している事実は殆ど知られていません。

一般的に云われている楽器のアタリ・ハズレなども、製造時の技術的な出来具合が要因であることが多いのです。確かな設計が施されている楽器であれば、本来の設計通りに修正・再調整の手を施せば、僅差の内容に落ち着きます。もちろん個体差は残りますが、所謂ハズレの楽器などは滅多にお目に掛かることはないでしょう。
(激安中国製品は論外ですが、、、)

楽器選びのポイントは、まず第一にしっかりと調整、整備が施されてることが前提条件であると大久保管楽器店は考えております。その点につきましては、当店の販売品は、すべて第一条件をクリアした状態でお試し戴けます。ブランドや看板に惑わされることなく、真っ直ぐに楽器と向き合って戴ければ、お買い得な良い楽器に巡り会えるはずです。

 

 

 

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