Classic Rock - TC楽器 - TCGAKKI

  • エリック・クラプトン
  • ジミ・ヘンドリックス
  • ジェフ・ベック
  • ジミー・ペイジ
  • リッチー・ブラックモア
  • オジー・オズボーン
  • ロリー・ギャラガー
  • ジーン・シモンズ
  • エディ・ヴァン・ヘイレン
  • スティーヴィー・レイ・ヴォーン

 

 欧米ではポピュラーなカテゴリーの「クラシック・ロック」。みなさんはどんな音楽を想像するでしょう? そのワードから連想して、管弦楽のオーケストラを配したシンフォニックなロック音楽を思い浮かべる人も多いかと思います。或いは、海外のロックを好んで聴いている人なんかは、「クラシック=古典」ということで「古臭いロック」と認識しているかも知れません。

 実際のところはどうなのよ?? …ってことでネットでちょいとググってみると、一般的には「クラシック・ロック」は1960年代最後期以降に誕生した音楽ジャンルにおける名称のひとつとされているようで、1960年代に活躍したビートルズやローリング・ストーンズ、キンクスなどの旧来のロックンロール・サウンドを現代風にアレンジした音楽形態のカテゴリーとして広く認証されているようだ。認知度の高さだけではなく大衆的な要素も含まれており、ラジオ等で頻繁にオンエアーされる曲等を指す、一種の業界用語ともなっているとのこと。ただ、アメリカには専門の放送局やネット・ラジオも数多く存在する程のポピュラーなカテゴリーながら、「クラシック・ロック」には、あまり明確な定義はなく、その使われ方が様々なのも事実。ボストンの"More Than A Feeling(宇宙の彼方へ)"を聴いたアメリカのラジオ局のDJの言葉が始まりとされているが、確定的ではないようで、ラジオでオンエアーされる曲は、ビートルズの 「サージェント・ペパーズ・ロンリー・ ハーツ・クラブ・バンド」('67年)以降に発表されたロックが多いらしい。

 取りまとめると「クラシック・ロック」とは、「古典的」というより「大衆的」という意味で使われているカテゴリーとして欧米では定着しており、1960年代後半~'80年代のロック黎明期から衰退期における「ロックのスタンダード」ということなのでしょう。

 さて「クラシック・ロック」。ロックの黎明期から衰退期まで一体どんな出来事があったのだろう? ロックの歴史をざっくりと遡ると共に、その激動の時代を生きた偉大なる変人たちを紹介していこう。

 

◎ロックンロールの誕生【1950年代】

 まずは「クラシック・ロック」誕生の礎となる1950年代。エルヴィス・プレスリーやチャック・ベリーらが、黒人音楽であったリズム&ブルースを進化させてプレイし始めたミュージック・スタイル、ロックンロール。ロックンロールの神様と呼ばれるプレスリーのことは、演ってた音楽のことを知らなくても名前くらいは聞いたことがあるでしょう。


 

 

Elvis Presley - Hound Dog

 圧倒的な市民権を得ていたロックンロールだか、1950年代後半から様々なソングライターによって進化して悪い意味で商業的になってしまったのを切っ掛けにブームも廃れる。そして1960年代に現れたのが、かのビートルズである。

 

 

◎ブリティッシュ・インヴェイジョン【1960年代前半】

 ジョン・レノン、ポール・マッカートニー、ジョージ・ハリスン、リンゴ・スターの4人によるビートルズは、1962年10月レコード・デビュー。初期はラヴ・ソングを歌うアイドル・バンドとして熱狂的な人気を得る。

 

 The Beatles - Love Me Do

 ミック・ジャガーとキース・リチャーズらによるローリング・ストーンズや、ザ・フー、キンクスもこの頃にデビューを果たす。

 1960年代前半、ロンドンのリッチモンドで人気のあったナイトクラブ『クロウダディ・クラブ』で、プロ・デビューしたローリング・ストーンズの後釜で演奏を始めたバンドがヤードバーズ。エリック・クラプトンとジェフ・ベック、ジミー・ペイジという3大ギタリストを輩出したバンドとして名を馳せる。

 

The Yardbirds - For Your Love

 

 もともとロックンロールはアメリカで誕生したものだが、それがイギリスで火が付き、ブリティッシュ・テイストのロックンロールが世界を席巻する時代に突入する。

 

◎サイケデリック・ロック~クラシック・ロックの幕開け【1966年~】

 '66年頃にアメリカ西海岸で"サイケデリック・ロック(フラワー・ムーヴメント)"と呼ばれる音楽スタイルも出てくる。この時代はドラッグに対する意識が甘く、それによる幻覚や幻聴の体験をもとにした楽曲が人気を博す。

 '66年リリースの「リボルバー」 以降の後期ビートルズも、サイケデリック的なスタイルを意欲的に取り入れた。

 1966年にデビューを飾るクリームもサイケデリックな要素を含んだハードロック・バンドだ。ヤードバーズを脱退したエリック・クラプトンに、ベース兼ヴォーカルのジャック・ブルース、ドラマーのジンジャー・ベイカーから構成され、しばしばスーパーグループのひとつに数えられる。

 

Cream - White Room

エリック・クラプトン武勇伝

変人度 ★★

 武勇伝というわけではないが興味深いエピソードを。'69年の24歳の頃、彼はドラッグとアルコール漬けになり、およそ3年間廃人のような暮らしをしていた。アリスという若い恋人がいたのだが、ジミヘンやオールマンら親友の死にショックを受け、精神的にも肉体的にもヘロヘロだったという。何とか彼を立ち直らせようと、アリスは父のハーレッチ卿(元駐米大使まで務めた貴族)の力を借り、チャリティ・ライヴの開催を提案、それを受けてクラプトンの親友のザ・フーのピート・タウンゼントは仲間のミュージシャン(スティーブ・ ウィンウッド、ロン・ウッドら)を集めて、半ば無理矢理クラプトンの復活コンサートをお膳立てした。しかし、その当日、満員の観客が集まる会場に、当のクラプトンがなかなかやって来ない。開演5分前、ピート・タウンゼントは、会場の外に出て声に出して2回神様に祈ったそうだ。すると、クラプトンは何と開演1分前に到着! 遅刻の理由は、3年もずっと酒ばかり飲んでたので太ってしまい、お気に入りの白のスーツが着れなくなってしまって、直していたからというものだった(-_-;) このコンサートは歴史に残る名演「レインボー・コンサート」として知られている。

エリック・クラプトン

【エレキ・ギター】

  • Fender Stratocaster "Blackie" (Body:1956,Neck:1957)
  • Fender '57 Stratocaster "Brownie"
  • Gibson '64 ES-335TDC
  • and more

【アコースティック・ギター】

  • Martin '39 OOO-42
  • Martin '96 OOO-28EC
  • and more

【エフェクター】

  • VOX Clyde McCoy Wah-Wah Pedal
  • and more

【アンプ】

  • Fender Champion 600
  • Fender Tweed Twin
  • Fender Twin Reverb
  • Fender Dual Showman Reverb
  • Marshall 1962
  • Marshall JTM-45/100
  • Marshall JCM800 1987
  • Musicman HD 130
  • Musicman HD 150
  • Soldano SLO100
  • Pignose
  • and more

 

 

 

 

Jimi Hendrix - Purple Haze

また、なんといっても"サイケデリック"の代表格のひとりがジミ・ヘンドリックス。略してジミヘン。この人は"サイケデリック"でもあり、"ハードロック"というジャンルを作ったひとりでもある。歪みまくった彼の革新的なギター・サウンドは当時の聴衆はもとより同業のギタリストたちもぶっ飛んだという。ザ・フーのギタリストのピ-ト・タウンゼントがジミヘンのライヴを見た後エリック・クラプトンを呼び出し「すごい奴が出てきた。俺たちは失業に追い込まれちまう」と真剣に相談したほど。

ジミ・ヘンドリックス武勇伝

変人度 ★★

 伝説のジミヘンともなると語られるエピソードも半端なく多いが、当時のミュージシャンとの交遊関係にいつくか面白いものがある。エリック・クラプトンとセッションを行っていた時のこと。ジミから見るとクラプトンのサイド・ギターの技術は芳しくなかったようで、ジミはクラプトンに対し「お前はギターよりベースを弾いた方がいい」と面と向かって発言し、クラプトンが怒って帰ってしまうというエピソードがあったらしい(゜ロ゜; はたまた、ジェフ・ベックに対しては「お前のブルースは気持ち悪いから、エレクトロニカやクロスオーヴァーな音楽を演ったほうがいい」と発言し、そのことがジェフの後のプレイ・スタイルに発展していったとも云われている。さらには、最も親しかったローリング・ストーンズのブライアン・ ジョーンズとの話で、ジョーンズがストーンズ内で孤立し初めていた頃、ジミはミック・ジャガーらに憤っていたという。そこで、自身のステージにジャガーとマリアンヌ・ フェイスフル(女優兼歌手、当時のジャガーの恋人)が顔を出した際に、二人の間に割り込んで、フェイスフルに「この後、俺と付き合えよ」と聞こえよがしに発言。隣のジャガーはジミの挑発的な言葉に気づかない振りをしたため、その場で喧嘩になるようなことはなかったとのこと(-_-;)

ジミ・ヘンドリックス

【エレキ・ギター】

  • Fender '65 Stratocaster
  • Fender '69 Stratocaster
  • Gibson '67 Flying V
  • and more

【エフェクター】

  • DALLAS-ARBITER ENGLAND FUZZ FACE
  • and more

【アンプ】

  • Marshall 1959
  • and more

 

その他、グレイトフル・デッドやジェファーソン・エアプレイン、シド・バレットが在籍していた最初期ピンク・フロイドもサイケデリック・ロックの代表選手であったが、なんと言っても張っちゃけてたのがジム・モリスン率いるドアーズである。

 

 

 

The Doors - Light My Fire

 ドアーズのライヴ・ステージは挑戦的であ り反抗的なもので、そのことを物語るこんなエピソードが残されている。'67年、アメリカの超有名なTV番組『エド・サリヴァン・ ショー』出演時、CBSの担当者は"ハートに火をつけて"の歌詞の一節"Girl we couldn't get much higher" を、ドラッグを想起させるとして "Girl we couldn't get much better" と変えて歌うよう要求した。 しかしながらモリスンはオリジナルの歌詞をそのまま歌い、生放送の番組でそのまま放送された。エド・サリヴァンは激怒し、彼らとの握手を拒絶、ドアーズはその後番組に招かれることはなかったという。怒ったサリヴァンに舞台裏で「二度と出演はないと思え!」と詰め寄られた際、モリスンは「もうエド・サリヴァン・ショウは卒業した…」とサラリと返した、という彼らしいエピソードがある。

 1969年8月ニューヨーク郊外で40万人もの若者を動員した『ウッドストック・フェスティヴァル』の開催でフラワー・ムーヴメントは社会全体を包み込む一大勢力となるものの、ドラッグに対する取締りが強化され、1970年に入る頃、サイケデリックは廃り、ブームは去るのである。

◎クラシック・ロック黎明期【'60年代後半】

 アメリカではサイモン&ガーファンクルやエルトン・ジョン、CSN&Yといったいわゆるシンガーソングライター系アーティストがヒットチャートを賑わし、それと並行するように米南部ではジョン・デンバーらカントリー系の流れからオールマン・ブラザーズ・バンドやレイナード・スキナード等のサザン・ロックも台頭。ミュージック・シーンが多様化してくるのである。

 

 

 

 

The Allman Brothers Band - In Memory of Elizabeth Reed

 片やイギリス。ヤードバーズを離れたエリック・クラプトン、ジェフ・ベック、ジミー・ペイジの3大ギタリストたちの音楽的方向性はジミ・ヘンドリックスの登場で既に決まっていたのでないか。アメリカの伝統的なブルースをベースにしながら、それまで誰も聞いたことのなかった斬新なギター・サウンドや卓越した演奏技術、そして圧倒的なインプロヴィゼーション能力を披露したジミヘン。クラプトンに「誰もジミのようにギターを弾くことは出来ない」、ジェフに「廃業を考えた」と云わしめたジミのプレイが後の"ハードロック"というジャンルの礎となったのは確かだ。

 クラプトンは先述したクリームを、ジェフ・ベックはロッド・スチュワートらとジェフ・ベック・グループを、そしてジミー・ペイジはレッド・ツェッペリンを結成。大音量で歪んだアグレッシヴなサウンド・スタイル"ハードロック"の誕生である。

 

 

 

 

Jeff Beck Group - Shapes Of Things

ジェフ・ベック武勇伝

変人度 ★★

 ヤードバーズ時代にはライヴを放棄して脱退するし、その後のジェフ・ベック・グループもドラマーのエインズレー・ダンバーが速攻で脱退。 直後にロン・ウッド他のメンバーも脱退という始末。二期のリーダー・バンドも他のプレイヤーに浮気という形で空中分解。で、浮気相手のティム・ボガート&カーマイン・アピスとも直ぐに対立して解散。・・・気難しくてワガママなイメージの強いジェフ・ベックだが、そんな彼の意外な一面を垣間見れるエピソードがある。'80年代当時に雑誌『ロッキン・オン』の記事によると、記者がジェフのギターに何か書かれている(彫られている)のを見つける。「TINA TURNER…?? ティナ・ターナーのサインですか??」と記者が尋ねると、ジェフは「やっぱり驚いたかい? どうだ、あのティナ・ターナーのサインだぜ!! 突然会ったもんだからギターしか持ってなかったし、サインを書けそうなものを探したら釘が落ちてたんだよ」・・・"孤高のギタリスト"は意外にも"お茶目なギタリスト"なのかも(^^;)

 

ジェフ・ベック

 

【エレキ・ギター】

  • Gibson '54 Les Paul "Oxblood"
  • Fender '65 Stratocaster
  • Fender M50s Esquire
  • and more

【エフェクター】

  • COLORSOUND OVERDRIVER
  • Pro Co RAT
  • and more

【アンプ】

  • Fender Tweed Bassman
  • Fender Twin Reverb II
  • Marshall 1959
  • Marshall 1987
  • Marshall 1987X
  • Marshall JCM800
  • Marshall JCM2000
  • and more

 

 

 

 

Led Zeppelin - Immigrant Song

 ジミー・ペイジ、ロバート・プラント、ジョン・ポール・ジョン、ジョン・ボーナムの4人によるレッド・ツェッペリンは1968年に「レッド・ツェッペリン」でデビュー。1969年10月に発売されたセカンド・アルバム「レッド・ツェッペリン II」は、ビートルズの名盤「アビー・ロード」を蹴落とし英米共に7週連続1位、1970年10月発売のサード・アルバム「レッド・ツェッペリン III」も英米共に1位となった。1970年の『メロディ・メーカー』紙の人気投票でもビートルズを破りベスト・グループ1位となった。その後も、解散するまで全てのアルバムがメガ・セールスを記録、コンサート・ツアーでの観客動員数もトップであった。ペイジのソングライティングとオリジナリティに溢れるプラントのヴォーカル、独特のグルーヴ感を生み出していたジョンジーとボンゾのリズム・セクションが渾然一体となった唯一無二のサウンド。名実共にロック界を代表する世界的なバンドであり、後の"ヘヴィ・メタル"にも多大な影響を与えたモンスター・バンドである。

ジミー・ペイジ武勇伝

変人度 ★★★

 とりわけメンバーの中でも血の気が多い暴れん坊はドラマーのジョン・ボーナムとシンガーのロバート・プラントだったようだが、ギタリストのジミー・ペイジの奇人変人ぶりもかなりのものだったようだ。それは当時の彼が心酔していたとされる神秘学者アレイスター・クロウリーの影響による黒魔術に絡むもの。ホテルの部屋や楽屋を真っ暗にして蝋燭を立て、瞑想や儀式をしていたとの噂があった。来日時に関係者が見かけた際には、真っ暗な部屋に蝋燭が揺らいでいるのが見え、お香の匂いが漂う怪しげな雰囲気だったという(・・;) 人気を得るために悪魔に魂を売ったという噂も(゜゜;)

 

ジミー・ペイジ

【エレキ・ギター】

  • Gibson '58 Les Paul Standard "No.1"
  • Gibson '58 Les Paul Standard "No.2"
  • Gibson '58 Les Paul Standard "No.3"
  • Fender '58 Telecaster
  • Danelectro 60s 3021
  • Gibson '71 EDS-1275
  • and more

【アコースティック・ギター】

  • Martin 70s D-28
  • Harmony 60s Sovereign H1260
  • and more

【エフェクター】

  • Tone Bender MKII
  • and more

【アンプ】

  • Marshall 1959
  • Fender Tone-Master
  • Orange AD-30
  • and more

 

 ここ日本ではレッド・ツェッペリンと比較対象されてきたディープ・パープルも「クラシック・ロック」には欠かせないバンドのひとつであり、後の"ヘヴィ・メタル"にも大きな影響を与えた重要なバンドだ。ジョン・ロード、リッチー・ブラックモアやイアン・ペイスらによって'68年に結成されたディープ・パープルは、当初はジョン・ロードのキーボードをメインとしたクラシカルかつジャジーなアート・ロックと呼ばれるサウンドで活動していたものの、ギタリストのリッチー・ブラックモアが指導権を持ち始めた「イン・ロック」('70年)にてハードロックに路線変更。ヴォーカリストにイアン・ギラン、ベーシストにロジャー・グローヴァーを迎え、その後も「ファイアボール」('71年)、「マシンヘッド」('72年)とハードロック・シーンにおける名作を作り上げた。

リッチー・ブラックモア武勇伝

変人度 ★★★★★

ディープ・パープル脱退後に、リーダーとして牽引したレインボーでは、メンバーの流動が激しく、それは時に"首切り"とも言われ、リッチー・ブラックモアの冷酷で変人な一面を際立たせる事象となっている。彼の武勇伝は数知れない。パープル在籍時の'74年『カリフォルニア・ジャム』出演時には、対バンのEL&P所有のTVカメラを無断で破壊した揚句、アンプをガソリンで放火し、逮捕を逃れるため終演後すぐにヘリで他州へ逃亡したり(;o;)、レインボー時代の'77年10月には、ウィーン公演中に観客を冷遇した会場の支配人への怒りから顎を蹴り上げて、暴行の罪で逮捕、2日間拘留されたり(--;)、同年11月のパリ公演においては、気に入らないプロモーターを裸にして公演中のステージ上に吊るし上げるという事件を起こしている(..) その際、当時のリッチーはこう語っていたという。「ピンク・フロイドは豚を飛ばしたんだから、人間が宙に浮いてもおかしくないだろう」と。。

 

リッチー・ブラックモア

【エレキ・ギター】

  • Gibson 60s ES-335TDS
  • Fender '68 Stratocaster
  • Fender '71 Stratocaster
  • Fender '77 Stratocaster
  • and more

【アコースティック・ギター】

  • Kawakami Custom
  • K.Yairi WEIR-1E
  • Godin A-6
  • and more

【エフェクター】

  • Tone Bender MKII
  • and more

【シンセサイザー】

  • Moog Taurus Synthesizer

【アンプ】

  • Marshall Major
  • ENGL E650 Ritchie Blackmore Signature 100
  • and more

 

 

 1970年2月の"13日の金曜日"にデビューを果たしたブラック・サバスも今となっては伝説的なブリティッシュ・ロック・バンドのひとつ。当時は怪奇的なイメージが先行して、ここ日本ではB級的でマニアックな存在に留まっていたものの、後の'80年代後半~'90年代に登場するメタリカやニルヴァーナといったバンドからのリスペクトによって世界的な人気を得ることになる。ジャズやブルースを基盤としながらもオジー・オズボーンのヒステリックなヴォーカルが圧倒的な個性を醸す唯一無二の存在。幾度ものメンバー・チェンジを繰り返しながら、近年にはオリジナル・メンバーにてリユニオンされるなど、40年近くに亘って未だ活動を続けるベテランだ。

オジー・オズボーン武勇伝

変人度 ★★★★★

 ヘヴィ・メタル界を代表する変人のオジー・オズボーン。数ある奇行の中でも最も有名なのが、鳩の首噛み切り事件だ。ブラック・サバス脱退後、ソロとしての活動を始める'81年、ロスのレコード会社での会議の際に、もともとは鳩を放って周囲を驚かすドッキリだったところを、当時のオジーはドラッグで意識が朦朧としており、鳩を掴んで首を噛み切り、その頭を吐き出したという(゜゜;) ツアー先での乱行ぶりも凄く、モトリー・クルーのメンバーと一緒にホテルのプールで放尿し、部屋で排泄して(!)その排泄物を部屋の壁に塗り付けている(>_<) さらには、テキサス州サンアントニオの神聖な遺跡であるアラモ砦で立ちションベンし、その場で取り押さえられている。。

 

トニー・アイオミ

【エレキ・ギター】

  • Gibson '62 SG
  • and more

【エフェクター】

  • MASF Pedals × Phantom fx sabbath
  • and more

【アンプ】

  • Laney Supergroup
  • Laney GH100TI
  • and more

 

 

 

 

 

 

 

 

Rory Gallagher - Tattoo'd Lady

 ジミヘンやクリームのブルースの側面を継承する新たなアーティスト達も登場する。"クリームの再来"と称されたテイストを率いて'66年にデビューを果たしたロリー・ギャラガーがそのひとり。アイルランド出身ということもあり、アメリカンなブルースにブリティッシュ・テイストな湿った音像をブレンド、そして時にアイルランド音楽特有の旋律を交えたブルース・ハードロック・サウンドは、かなりのオリジナリティを以ってワールドワイドな人気を博す。チェックのダンガリーシャツに塗装の剥げた'61年製ストラトキャスターを弾きまくるその姿は、まさに永遠のギター小僧と云える佇まい。47歳という若さで逝去した後もなお、国境を超え、世代を超越して多くのギタリストに影響を与え続けている。

ロリー・ギャラガー武勇伝

変人度 ★

 初来日時のインタビューで「取材させて頂いたのにロリーに奢って貰った」という話がちらほら出たほど"いい人"なロリー・ギャラガー(^^) ラジオ放送用にインタビューをしたライターの渋谷陽一氏もやはりホテルでのインタビュー時に「酒代まで払ってくれた」と言っている。他にもロリーのファンクラブ会長であった前 むつみ氏も、お茶をご一緒させて貰った時に払わせて貰えなかったという。 そんなお人好しな彼だが、唯一変人ぶりを伺えるエピソードがある・・・それはミック・テイラーの後釜としてローリング・ストーンズから誘いを断ったことだ( ̄ー ̄)

 

ロリー・ギャラガー

【エレキ・ギター】

  • Fender '61 Stratocaster
  • Fender '58 Stratocaster
  • Fender '59 Esquire
  • Gretsch '63 Corvette
  • and more

【アコースティック・ギター】

  • Kawakami Custom
  • Martin '68 D-35
  • National '32 Triolian
  • and more

【アンプ】

  • Fender " Black Face " Bassman
  • and more

 

 

 

 

 

 

 

Kiss - Rock & Roll All Night

 

 

 

 

 

 

Aerosmith - Toys In The Attic

 この"ハードロック"の流れは'70年代に入ると、イギリスはもとよりアメリカにも飛び火してさらに大きなムーヴメントとして膨張する。歌舞伎役者のような奇怪なメイクとド派手なステージ・パフォーマンスで人気を博したキッス、オペラ的な要素をフューチャーした故フレディ・マーキュリー率いるクイーン、ビートルズの再来とも囁かれたチープ・トリック、ローリング・ストーンズを継承するスティーヴン・タイラー率いるエアロスミス・・・ここ日本でもロック・バンドがアイドル的な存在として持て囃され始める。

ジーン・シモンズ(キッス)武勇伝

変人度 ★★★★

 キッスのジーン・シモンズはロック随一の性豪で有名。元バンド・メイトのエース・フレーリーに「ブスでもデブでもお構い無し、女と見れば片っ端からやっていた」とバラされている程だ。ジーンが20代の頃に60歳のおばあちゃんといたしたりとか、グルーピーの女子と真っ最中にその彼女の母親が訪ねてきて、母親にも迫られ、そこから"親子丼3P"になだれ込んだりとか、その武勇伝は凄まじい限り(-_-;) 14歳で初体験してから、これまでの経験人数がはおよそ5千人!!(゜ロ゜) さらには、その関係を持った女性全ての○○○をポラロイドで撮ってコレクションしているというから驚きだ。。'77年の来日時はグルーピーの中に今では大女優のあの方がいたそうな・・・。

 

エース・フレーリー

【エレキ・ギター】

  • Gibson '74 Les Paul Custom
  • and more

【エフェクター】

  • '70s アメリカンハードロック系エフェクター

【アンプ】

  • Marshall 1959 (6550仕様)
  • and more

 

 

 

 

 

 

Van Halen - Jump

 エディ&アレックス兄弟によるヴァン・ヘイレンがデビューを果たしたのが'78年。ギター奏法の"ライトハンド"を巧みに操るエディ・ヴァン・ヘイレンのプレイは、新たなるギターヒーローの登場と云うには充分過ぎる程に革新的なものであった。'83年の12月にリリースされた6thアルバム「1984」に収録の"ジャンプ"が全米No.1に5週連続チャート・インし、彼らの存在は揺るぎないものとなった。'85年に脱退した初代ヴォーカリストのデイヴィッド・リー・ロスが'07年に復帰。現役として未だ活躍を続けるモンスター・バンドのひとつである。2013年6月には東京ドームを含むジャパン・ツアーを控える。

エディ・ヴァン・ヘイレン武勇伝

変人度 ★★

 いつもニコニコしながら超絶プレイを炸裂させるイメージなエディ。そんな彼だが'04年にはネガティヴな情報も流れた。アメリカのYahooで、その日もっとも多くのアクセスがあったという一枚の写真があった。そこにはグラミー賞のパーティーにエディが参加したときの写真が掲載されており、まるでパーティーに間違って迷い込んでしまったホームレスのおじいさんのように、ボロボロのひどい顔をしたかなり間抜けな顔のエディの姿が(゜ロ゜)  '04年の暮れのこと、オジー・オズボーンのギタリストのザック・ワイルドは語る。「エディはいったいどうしちまったんだ」と。 ダイムバッグ・ダレル(パンテラ)の葬儀の際の話だ。 「エディは完全にイッちまったのか。エディは神様なんていない、あるのはイエスかノーかだけだ、とか訳の分からないことを口走って…エディはまるで別世界の住人のようだった」 。ロックの歴史上もっとも凄いギタリストはエディだと公言しているほどのザックが「エディはどうかしちまってる」と云った(-_-;)

 

エディ・ヴァン・ヘイレン

【エレキ・ギター】

  • Frankenstein 70s B&W
  • Frankenstein (with Kramer Banana Neck)
  • Kramer 5150
  • Kramer 1984
  • Ernie Ball EVH
  • Wolfgang Striped
  • EVH Wolfgang
  • and more

【エフェクター】

  • MXR Flanger
  • BOSS GE-10
  • and more

【アンプ】

  • Marshall 1959
  • Peavey 5150
  • Peavey 5150 II
  • Peavey 5150 III
  • and more

 

 イギリスではもうひとつ大きなムーヴメントが生まれる。"プログレッシヴ・ロック"である。ギターよりもキーボード(シンセサイザー)をフューチャーしたサウンドで、クラシックやジャズの要素を多く取り入れ、非常にテクニカルな演奏をするロックをプログレ(前衛的)と呼ぶようになり、キング・クリムゾン、ピンク・フロイド、ジェスロ・タル、イエス、エマーソン・レイク&パーマーなどの演奏はときにはアルバム一枚が一曲という長大なもので、当時のラジオでオンエアーするための"3分間ポップス"とはまったく異なる「芸術作品」として熱狂的なファンを獲得した。

 

 

 

  

 

 

Boston- More Than A Feeling

 "プログレッシヴ・ロック"はアメリカにも影響を与え、ジャーニーやカンサスといったメロディアスさとテクニカルの両面を兼ね添えたバンドを生み出す。'80年代に入るとその流れはコマーシャル性の強い商業主義的な"産業ロック"と呼ばれるようになり、フォリナーやスティックス、TOTO、ボストン、REOスピードワゴン等のバンドがヒットチャートを賑わすのである。

 

 

 

Journey - Separate Ways (Worlds Apart)

 中性的なメイクアップやコスチュームをまとったデカダンス(退廃的)な風貌で'70年代初期に登場した"グラム・ロック"もイギリス・ロック・シーンにおける大きなムーヴメントのひとつ。外見とは裏腹に人口的な都会派のロック・サウンドを得意とし、そのギャプも又魅力となっていたようだ。その創始者であるデヴィッド・ボウイは、イギリスの音楽雑誌の人気投票で、"男性歌手"部門と"女性歌手"部門の両方にチャートインしていた程。故マーク・ボランが率いたT-レックスやロキシー・ミュージック、スウィートといったバンドを輩出し、後のニューヨーク・ドールズやハノイ・ロックスの誕生にも繋がる。この化粧をしてロックを演奏するというスタイルは、現在のロック・シーンにまで大きな影響を与え続けている。

 

 

 

 

T-Rex - 20th Century Boy

 '70年代中期になると音楽シーンはさらに多様化し、ビジネスとして巨大化の一途を辿っていく。アメリカでは"AOR(オーディオ・オリエンテッド・ロック)"と呼ばれるソフィスティケイトされたロック音楽のボズ・スキャッグスやクリストファー・クロス、シカゴを始め、ロックとソウルを結合したドゥービー・ブラザーズ、ピアノでの弾き語りのシンガー・ソングライター系であるビリー・ジョエル、フォークやカントリーの味わいをロックで調理したイーグルズやリンダ・ロンシュタットらのアーティストが登場した。イーグルズの「ホテル・カリフォルニア」の巨大な売り上げは、前時代までの常識を遥かに越えたものであった。

◎クラシック・ロック衰退期【'70年代後半】

 '70年代後半に差し掛かると音楽シーンに大きな変化が訪れる。

 アメリカでは黒人音楽において、それまで基本として8ビートで演奏されていたリズムが16ビート化され、スライ&ファミリー・ストーンなどによるこの流れが、時を同じくして現れたディスコ・ブームと結合、ダンス音楽の新潮流を生み出した。ビージーズなどのアーティストが中心となったジョン・トラボルタ主演の映画『サタディ・ナイト・フィーヴァー』の爆発的ヒットは、多くのミュージシャンをディスコ音楽へと向かわせた。

 一方、イギリスでは、'70年代中期頃になるとすっかり市民権を得てしまった感のあるロックに対し、もはや若者の代弁者たり得ないと反旗をひるがえし、再び攻撃性や不良性、反社会性をアピールしたパンク・ロックが出現。'77年にセックス・ピストルズが登場すると、その攻撃性と即興性は当時の若者の絶大な支持を集め、一躍ミュージック・シーンの主流に躍り出る。

 

 

 

 

Sex Pistols - God Save the Queen

 '70年代末期になると、デジタル技術を中心とするエレクトロニクス分野で大規模なテクノロジーの進化が見られ、ロック・シーンには"テクノ・ポップ"が誕生。'80年代にはパンク・ロックの否定形である"ニュー・ロマンティックス"と呼ばれるファッショナブルな耽美派ロックが登場し、カルチャー・クラブやデュラン・デュラン、スパンダー・バレエらが活躍した。

 

 

 

 

Iron Maiden - 1981 Killers Tour in Germany

 そんなパンク・ロックやテクノ・ポップが氾濫する混沌した中にイギリスで沸き上がったブームが"NWOBHM(ニュー・ウェイヴ・オヴ・ブリティッシュ・ヘヴィ・メタル)"。アイアン・メイデンを中心としたイギリスの若手ヘヴィ・メタル・バンドの勢いは、ブラック・サバスやジューダス・プリースト、レインボー、ホワイトスネイク、マイケル・シェンカー・グループといったベテラン~中堅バンドをも巻き込み、大きなムーヴメントとなった。それはアメリカにも飛び火し、ボン・ジョヴィやモトリー・クルー、ラットなどが登場、'80年代初頭には"LAメタル"というムーヴメントも生まれる。

 

 

 

  

 

 

 

 

Judas Priest - Screaming For Vengeance

 

 

 

 

Stevie Ray Vaughan-Pride And Joy

 '83年にスウェーデンから現れたらギタリストのイングヴェイ・マルムスティーンの影響により高速奏法志向のプレイヤーが氾濫、その流れに嫌気が指したかのようにブルース・リバイバル・ブームが沸き上がる。そんな中にクローズアップされたアーティストがスティーヴィー・レイ・ヴォーンである。塗装が剥げ落ちた銀色の"SRV"のロゴがトレード・マークのサンバーストのストラトキャスター"ナンバー・ワン"を携えたレイ・ヴォーンは'80年代初頭に彗星の如く登場した。常人では爪弾く事すら困難であろう超極太の弦(.013-.060)から紡がれたアグレッシヴかつエモーショナルなフレーズの数々・・・他に二つとない圧倒的なオリジナリティを誇る"レイ・ヴォーン・サウンド"は今も多くのギタリストに継承され続けている。

スティーヴィー・レイ・ヴォーン武勇伝

変人度 ★

『いつもギターを弾いているよ。とにかく 常に首からギターを下げていて、家にいる 時もそんな感じだから、動き回りやすいよ うにドアを取っ払っちまったくらいなんだ (笑)』『細いゲージの弦は好きじゃない!! 太いゲージの弦は弾いていて指が痛くなるけど、 太くてラウドな音が出せるなら我慢出来る (笑) バディ・ガイは俺の知っているギタリストの中で最も細い弦を使っていたけ ど、彼のギターを弾かせて貰った時、「 このギターには弦が張ってあるの?」って言ってしまったよ(笑)』・・・豪快さが伺えるちょっと変人的なコメントである(^^;

 

スティーヴィー・レイ・ヴォーン

【エレキ・ギター】

  • Fender Stratocaster "No.1" (Body:1963,Neck:1962)
  • Fender '65 Stratocaster "Lenny" (Schecter Made Maple-Fingerboard From Billy Gibbons of ZZ Top)
  • and more

【エフェクター】

  • Ibanez TS-808 TUBE SCREAMER
  • and more

【アンプ】

  • Fender Vibroverb
  • Fender Super Reverb
  • Fender Twin Reverb
  • Marshall 4140
  • Dumble Amp Steel String Singer
  • and more

 

◎クラシック・ロックの終焉【'80年代中期】

 1980年中期から家庭用ビデオ・デッキの普及等に伴って、ミュージシャンが映像によるプロモーションに力を入れ始める。特にアメリカの有料テレビ『MTV(ミュージック・テレヴィジョン)』は大きな影響力を以て強大なビジネスとなっていく。この『MTV』によって大成功を納めたのがマイケル・ジャクソン。"スリラー"、"ビート・イット"、"ビリー・ジーン"といったこれまでのミュージック・ビデオの概念を変える作品を次々と発表し、その結果「スリラー」は2400万枚を売り上げるという史上最高のモンスター・アルバムとなり、マイケル・ジャクソンは時代の寵児となる。その他に「ライク・ア・ヴァージン」のマドンナや「パープル・レイン」のプリンスらが、『MTV』を通じてスーパースターとなり、莫大なレコード・セールスを記録するのである。そして、この時期のロックはもはや「ロックのスタンダード」とは言い難く、「クラシック・ロック」の終焉としたい。

 「クラシック・ロック」・・・時代は古いけれど決して色褪せない永遠のロックのスタンダード。こうして駆け足でその歴史を追ってみましたが、如何な感想を持たれたでしょうか? 

ベテランのロック・ファンは「懐かしいなー」と思ったことでしょう。

若い世代の方は「あっ! この曲、CMで聴いたことあるー」的な感じかな? 

そんなベテランさんもビギナーさんもこの機会に、当時のアーティストと同じような楽器でクラシック・ロックの名曲を是非ともプレイしてみて下さいっ! 

フレーズやソロを奏でれば、偉大なる変人たちとのヴァーチャル・セッション的な感覚を味わえるかも知れませんよ(^^)v

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